OKIBA

nizi sousaku oitoku toko

二次創作を置いておく場所

No.10

アイジャ飯二次

何もかもわからん状態で書いた吸死アイジャ飯二次


これまでのあらすじ:
 ラクライの記憶の残滓を追って惑星チカートのウォビイ・ヒルに降り立った一体と一人。だがそこはヒルゲネス・グループの支配する階級制ディストピアだった。星主の元へ急がんとするラクライたちの前に、ヒルゲネス・グループからの刺客が立ちはだかる……!

 無数のバイオサイボーグたちを捌くラクライの背後で、ムツは携帯多重式調理器を展開する。食材と燃料は少ないが、一食分には間に合うはずだ!薄切りのポークとシン・オニオンを割下で煮付け、卵で綴じた具を炊きたてのご飯に乗せる。「本日のご飯──ポーク丼だ!」
 ラクライ!と叫んで投げ渡された丼を宙でキャッチし、腕部から展開されたハシでかき込むラクライ!「ジャイアント忍者…召か…!?」
 だが……どうしたことか!ラクライのコアは沈黙を守っている!それを見てヒルゲネス・グループの上級エージェントは高らかに笑った。
「クックック…ハァーッハッハッハ!!その程度で専属お料理人を名乗るなぞ片腹痛いわ!」
「何ィっ!?」
「ウォビイ・ヒルのポーク丼とはな…このようなものを言うのよ!」
 展開するホログラフィ。丼に盛られたゴハンまでは同じだが、その上には……ああなんと!厚切りポークに濃厚なタレのかかったシンプルな具!完全に別物である!
「なん…だと…!?」
「ムツが…コスモ・ゴハンを間違えるなど…!」
「ごめんなさい、ムツさん、ラクライさん」
プラント内に感情の読めぬ声が響く。エージェントとバイオサイボーグたちを背に、ラクライたちの目の前に降り立った影は──
「ガイド……!」
 それは二人がウォビイ・ヒルに降り立ったとき、案内を買って出たガイドであった。牧歌的な作業着姿はどこへ、戦闘スーツに包まれた身体、その胸元には輝くヒルゲネス・グループの社章!
 ムツは思い出す。星系突入直前に接続不可能になったデータベース、ことあるごとにガイドが見せてきた名産のホログラフィ、連れられて行った店、市場で勧めてくれたシン・オニオン……
「騙したのか…?」
 ガイドは目を伏せた。
「ウォビイ・ヒルは滅びゆく町…傷を負ってでも新たな力を呼び込まなければ存続できない…」
「だからって、その悪辣な企業に屈するなんて…!」
「これしか方法はないの…」
「ククク…心配ない。我が社に任せろ、数年以内にこの町を復興してやろう。その頃にはコスモ・ゴハンも厚切り肉ではなく、薄切り肉の卵綴じ丼になっているだろうさ!」
「下劣な…」
 歯噛みするラクライ。だがその時、背後のプラント壁が唸りを上げて展開!無数のロボットアームがラクライの体を掴み捕らえる!
「なっ…、グッ…!」
「ラクライ!」
 叫び駆寄ろうとしたムツの眼前にスリケンが飛来する。咄嗟にヤナギバで払い落とすも、その隙にガイドが肉薄していた。
「あなたの相手は私…!」
 ギィン!と硬質な音が響き、暗器とヤナギバが競り合う。藻掻くラクライに上級エージェントが薄ら笑いを浮かべて言い放つ。
「お前のコアにかけられた懸賞金の額は、コアの状態に依存しない……」
「!?」
「つまり、“生死問わず”ということだ!星のエネルギーを我が社のエネルギー炉で存分に搾り取り、残りカスとなったコアを連邦にくれてやるわ!」
 一挙に稼働するロボットアーム!プラント壁がラクライの体を飲み込み閉じる!
「ラクライーッ!!」
 ムツの悲痛なる叫びがウォビイ・ヒルの階層都市にこだました……
(次号へ続く)

 
ここから実はグループを裏切っていたガイドの助けで無事グループを撃退するも、ムツの心の傷が深くてムツ修行編に続くんですよね
多分この回前に立ち寄ったランムロ保護区のヤキ・トリがチキンじゃなくてポークだった話が伏線になってる カイドー星系は開拓民流入時代と独自の言語を経て独特なお料理文化ができ上がっているのでムツにとっては厳しい土地だったんじゃねーかな…!うちは薄切りポークの卵綴じ丼だよ!て方はごめんなさい

吸死文

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